プチテスト&レポート 2007 \def\Mtt#1#2#3#4{\left(\begin{array}{rr}#1 \\ #3\end{array}\right)} \def\Mto#1#2{\left(\begin{array}{r}#1 \\ #2\end{array}\right)} \def\Mss#1#2#3#4#5#6#7#8#9{\left(\begin{array}{rrr}#1 \\ #4 \\ #7 \end{array}\right)} \def\Mqqa#1#2#3#4#5#6#7#8{\left(\begin{array}{rrrr}#1 \\ #5 \\} \def\Mqqb#1#2#3#4#5#6#7#8{#1 \\ #5\end{array}\right)} \def\sth{\sin\theta}\def\cth{\cos\theta}\def\Sth{S\theta}\def\Cth{C\theta} \def\sph{\sin\phi}\def\cph{\cos\phi}\def\Sph{S\phi}\def\Cph{C\phi} \def\sal{\sin\alpha}\def\cal{\cos\alpha}\def\Sal{S\alpha}\def\Cal{C\alpha} \def\sps{\sin\psi}\def\cps{\cos\psi}\def\Sps{S\psi}\def\Cps{C\psi}
プチテストは本講義を進め、修了するにあたり、できないと困るというレベルのごく単純な計算を基本に出題しています。 ということは、このくらいはできないと合格の可能性も著しく低下するわけで、興味のみで単位抜きに受講している学生さんは別として、必ず計算できるようにしておいてください。 できるからと言って合格は保証しませんが、できないときついです。

レポートに関しては、多少まじめに計算しないと大変そうなネタを提供します。

Q1:

を計算せよ。
Q2:

のとき

を求めよ。

A1:

A2:


ただ計算するだけ。a×b=-b×a, ともにa,bとの内積が0となることに注意。 Q:
R="60度回転"のとき、R2が"120度回転"になることを確認せよ。

A:
60度=π/3、120度=2π/3



よって、R2は120度回転となる。 Q:

凹
|
○
|
○
|
○
|
◇
|
 ̄
なる構造のロボットを立体的な絵(イラスト)で書いてみよ。 また、できる作業を考えて例示せよ。

A:
土木工事のショベルカーなどはこの一例。根本の関節で旋回、つぎの2関節で手先位置、最後の1関節でバケット角度など。
実際にあった解答例:
物体搬送、花に水をやる(エンドエフェクタがカップに見えた?)、ショベルカー、宝物をまもる
誤答例:
クレーン=クレーンは途中が直動関節。

おもに
・360度旋回できること
・手先の位置と方向(手先を平行/水平なまま動かせる)が指定できる
ことが重視されているようです。 Q:
車輪直径 2r=100mm、車輪間隔 2d=200mm の対向2輪型ロボットにおいて、一定角速度で右車輪がπ、左車輪が3π前進方向に回転した。 ロボットの移動軌跡を図示せよ。

A:


よって、ロボットは半径200mmでπ/2旋回する。これを適宜図示すればよい。
ただし、θとρにマイナスがついていることが要注意。これは元の式を立てた図に対して、逆回転、逆方向に旋回中心があることを意味する。単純に左車輪がより回っていることをよく考えれば当然。

解答をみて気づいたこと:
例年出題している問題で、いつもは上記計算が出来ていますが、そのあとの図示がちゃんとできていません。
今年はそもそも計算ができていません。話を聞いていなかったのか、就職活動などで休んだ分を自習していないのか、単なる計算ミスの頻発か。もちろん、計算ができても図が書けない人もいます。
ロボットに限らず、機械分野では計算結果や設計結果を正しく思い浮かべることが重要です。 今回の結果を図式化するにあたって考慮すべき点は

  • ロボットの旋回半径は200mmで、これは「車輪間隔に等しい幅」であること
  • ロボットの旋回角はπ/2=90度、直角であること。
の2点です。 皆さんの書いた図で多かった例は、90度は出来ていても、半径と車輪間隔の関係がいい加減というものでした。 また、旋回を扇形で示し、その角度が30度もないのに、そこにπ/2と記載するケースもそこそこありました。 車輪移動ロボットの場合、どの辺りを中心に回るかで障害物に当る当らないなどの影響が出るため、きっちりイメージすることが望まれます。
Q:
講義で行った「オイラー角の解析」と同様に、
  X軸まわりにφ→Y軸にθ→X軸にψ
回転するオイラー角回転変換の変換行列

を求めよ。

また、Rが与えられたときに、(φ,θ,ψ)を求める方法を検討せよ。


ヒント:
頑張って計算する。計算結果は、各列ベクトルの大きさが1、各列ベクトル間の内積が0となることでほぼ検算できる(ならないときは計算ミス)。

レポートは指定の用紙で提出すること。用紙が必要な場合は熊谷まで申し出ること
※また、用紙をぐちゃにしないこと。レポート類はコンピュータで処理しています。  対向2輪型のロボットを作り、走行試験を行ったところ、機体ごとに以下のような不具合が生じた。各事例ごとに、考え得る原因を列挙し、具体的な式、数値、図などとともに述べよ。

  1. 直進の指示をモータに送ったが、実際には半径10,000[mm]の円弧を描き右にそれた。
  2. 直進は正常であったが、90[deg]のその場旋回(ρ=0)を指示をしたところ、92[deg]回ってしまった。
  3. 1,000[mm]の直進を指示したところ、ほぼ1,000[mm]前方に移動したが、右に10[mm]だけずれていた。
    しかし、ロボットの向いている方向(講義でのθ)は移動の前後で同一であった。
各々、考え得る可能性は多岐にわたるため、本紙両面の範囲で、可能性が高いと思われる順に最大でも三つ程度を記述せよ。なお、必要なら、2r=100[mm]、2d=200[mm]を使用せよ。

レポートは指定の用紙で提出すること。用紙が必要な場合は熊谷まで申し出ること
※また、用紙をぐちゃにしないこと。レポート類はコンピュータで処理しています。