具体的な回路の傾向は、パソコンベースの制御システムと、マイコンベースのシステムで、そこそこ異なります。
両者に共通する特徴としては、
- ディジタル系が好まれる
→アクチュエータ:PWM制御、Hブリッジなど
→センサ:パルス出力型(数、周波数、幅など)
コンピュータとの親和性、効率、耐ノイズ性
があげられます。ステッピングモータやロータリーエンコーダなどは、その分かりやすい例です。
両者で異なるのは、アナログの入出力です。
実際には、今日では出力でアナログが使われることは少なく、もっぱら、入力のみです。
- パソコンの場合:
一般に、入力信号は±10Vなどの、アナログ電圧として妥当なレンジをもつ。
そのため、正負のあるセンサは単純に増幅してつなぐのみでよい。
一方、片方向の出力の場合は、レベルシフト(センサ=ゼロを適切な電圧に移す)も必要。
- マイコンの場合:
一般に0〜5Vなどの片電源型が多い。これはマイコン自体が片電源で動作するため。
正負のあるセンサは、増幅して信号振幅をあわせつつ、レベルシフトを行い、ゼロ点が2.5[V]などになるようにする。正出力のみのセンサの場合、単電源オペアンプなどのみで回路を済ませられることも多い。
という構成となります。ただ、実際には、正負の物理量があるセンサでも、物理量=0のときに2.5Vを中心に出力するようなセンサもあります(一般に、こういうセンサも単電源で動くため、装置としては作りやすい)。この場合、どういったレベルシフト、どういった増幅をしながら信号を変換するかがキモとなります。
ただ、依然として「個別に」考えればよく、「コンピュータにつなげば勝ち」といえるところが、メカトロシステムのとても気楽なところです。