プチテスト・レポート2013(メカトロII)
このページはプチテストやレポートの問題、解答、解説を掲載するページです。 プチテストのときにわからなかったことは、必ずなんとかするようにしましょう。
Q:別紙参照

A(1):
オームの法則で、E=IR, I=E/Rにて、I=0.05[A] (50[mA])となります。
電力は、P=EI=RI^2で、P=0.25[W] (250[mW])です。

A(2):
分圧の式により、10k/(30k+10k)×4=1[V]です。

A(3):
まず、10k, 20kの直列2本が合計で30[kΩ]で、これと30kが並列つなぎなので、全体で15[kΩ]になります。
※同じ抵抗を2本並列の場合1/2になる、(30*30)/(30+30)、1/R=1/30+1/30 など。

A(4):
この回路は反転増幅回路で、増幅率は47/10=4.7倍です。厳密には、電圧は−4.7倍になりますが、4.7倍という解釈で問題ありません。(負号は意識さえしていれば、最後に考えればよい)。

A(5):
SはXORで、0,1が入力されたので1(H)に、CはANDなので、0(L)になります。


採点:各枠1点で最大8点を適当に正規化。

解説:
内容的にはメカトロIの計算問題です。メカトロIIは、メカトロIIですが、基礎数学に算数の計算もあるように、このあたりは当然できる、という前提の科目です。試験もまた然り。 Q:右図参照。

A:
まず、各部の電圧の関係を式にします。



あとは計算するだけです。
ViVREVRCVo
1.00.31.513.5
1.50.84.011.0
2.01.36.58.5
2.51.89.06.0
3.02.311.53.5
これをグラフにします。
採点では大目に見ましたが
・Voが負になるところや、Voが15Vを超えるところはあり得ないため、そこまで線を引くのは蛇足。
です。ただ、縦軸と横軸の関係がばらばらなものは減点としました。
また、求めずにグラフがかかれている物は、グラフの特徴などをもとに採点しました(各計算各1点、グラフ2点)。

トランジスタ1本でもこのくらいの増幅ができることを覚えておくと、便利かもしれません。 Q:右図参照。

A(1):
シリーズ型の電源回路(三端子レギュレータなど)です。「電源回路」での電圧降下は(15-5)=10[V]で、電流はそのまま500[mA]流れています(実際には、電源回路そのものの取り分もある)。 そのため、損失=熱になる電力は10×0.5=5[W]です。
効率は出力が5×0.5[W]、入力が15×0.5[W]であるため、0.33(33%)となります。この7.5[W]-2.5[W]でも損失が計算できます。

A(2):
MOSFETは、オンのときは微少な抵抗として振る舞います(IDSを流しすぎるとずれますが)。
なので、この問題は、単に0.1[Ω]の抵抗に電流が1[A]流れたら?という計算です。
P=EI=RII=0.1×1×1=0.1[W]になります。
効率の計算のために、入出力の電力が必要です。入力は単純に 10[V]×1[A]=10[W]。出力は、10[W]いれて0.1[W]が無駄になったので、9.9[W]出ていると考えられます。そのため、9.9/10=0.99(99%)となります。

A(3):
この場合、どこで熱がでるかを考えます。オペアンプが動作するためにも電力はいりますが、それは無視しましょう。
そうすると、正の出力を出すためには、+15[V]からオペアンプを通して、+5[V]がでる、と考えます。-15[V]端子にはさしあたり電流は流れません。
と考えれば、(1)と考え方は同じです。熱になる電力=(15-5)*0.03=0.30[W](300[mW])、効率=(5×0.03)/(15×0.03)=0.33(33%) となります。

採点は、熱の計算で1点、効率の計算で1点としました。

回路で電気をあれこれするとき、ときとして、実際に必要な電力を上回るような電力が無駄となり、熱になることがしばしばあります。多くの場合は、「無駄」という面よりは「熱くなる」という面が問題となります。パワー回路に限らず、実用的な回路を設計製作するときは「熱」に気をつけた方がいいでしょう。

Q:右図参照(ωの単位は[rad/s])。

基本的に、抵抗を2本つなぐときに両者に大きな差がある場合は、抵抗の直列つなぎは「大きい方」の値に、並列つなぎは小さい方の値に近くなります。1[kΩ]と1[uF]はω=1000のときに同じ大きさのインピーダンスを持ち、これよりもωが小さくなるほど、Cのインピーダンスが大きくなり、ωが大きくなるほどCのインピーダンスが小さくなります。
と、考えると、直列では低いほうで、並列では高い方で、合成インピーダンスとコンデンサのインピーダンスが近くなるという現象は計算しなくとも想像がつくようになります。

採点は、インピーダンスについては出題時に解説したのでノーカウント、その他で、1セットできていれば1点、という換算(その他補正あり)。

レポートは遅れてでも出すべき。 過去に本科目を落ちた学生さんの多くはレポートさえ出していれば、という状況だったりします。

課題:

  • 3種類以上の「アクチュエータ」について調べ、名称、機能、特性、原理、応用等について、1種類につき構造図と100字以上の説明文で論述せよ。(DCモータ,ステッピングモータは不可)
  • 4種類以上の場合は追加点を与えるが、本用紙の表裏のみを使用可能とする。他の用紙は使用不可。
  • 禁止事項:講義ノートそのまま写し,別紙の糊等による貼り付け(プリンタによる直接印刷は可)
注意:講義で配布した専用用紙のみ使用可能とする。それ以外の用紙は受け付けない。

課題:

  • A/D変換器もしくはD/A変換器を用いた実在の機器、3種類以上について調べ、メーカ・名称・型番と簡単な解説、使用されているADC、DACの用途、性能(ビット数、速度等)について、述べよ。
  • 注意:AD変換器、DA変換器そのものは厳禁。「機器」であり半導体部品ではないこと。
     例)オーディオ機器(CDプレーヤ等)、計測機器(オシロ等)  NG例)変換ICそのもの、内蔵マイコン
  • 4種類以上の場合は追加点を与えるが、本用紙の表裏のみを使用可能とする。他の用紙は使用不可。
  • 禁止事項:別紙の糊等による貼り付け(プリンタによる直接印刷は可)
注意:講義で配布した専用用紙のみ使用可能とする。それ以外の用紙は受け付けない。