アナログ増幅回路の基礎
今回はセンサ関係の回路で必要となる増幅回路を学ぶにあたって、まず、アナログ信号の増幅の基礎知識を扱います。
到達目標:
- 増幅という概念を説明できる。
- 増幅回路全般の特性を説明できる。
- 一例として反転増幅回路の特徴を説明できる。
メカトロのセンサ信号の処理回路などにはオペアンプと呼ばれる部品が一般的に用いられます。
このオペアンプの特性と、その特性を元にした反転増幅回路の理解、合わせてオペアンプを用いた回路の大半にみられ、解析の基本となる特徴を扱います。
到達目標:
- オペアンプの特性を説明できる。
- 反転増幅回路の動作原理を説明できる。
- 仮想短絡(バーチャルショート)、仮想接地(バーチャルグランド)を説明できる。
反転増幅の他に用いられることの多い増幅回路に、非反転増幅と差動増幅回路があり、用途によって使い分けられます。
特に、差動増幅を用いる信号伝送は近年ではデジタル回路でも広く用いられ、メカトロ機器にも良く用いられる手法のため、アナログ用にとどまらない重要な手段です。これらの回路と、関連する回路を合わせて、動作原理も含めて扱います。
到達目標:
- 非反転増幅回路を説明できる。
- ボルテージフォロワを説明できる。
- 差動増幅回路を説明できる。
実際に目的を持った回路を製作するには、ここまでに示したようなテンプレート的な回路を選択し、抵抗値を定めていく必要があります。
今回は、それをステップごとに示すと共に、ロボット用に設計した回路を実例として紹介します。
到達目標:
- 回路への要求仕様を数式に表すことができる。
- 回路テンプレートを選び、抵抗値を定めることができる。
- 目的に応じて回路図を書き換えることができる。