メカトロニクスIでは、電子回路の基礎の基礎として、
メカトロニクスIIで、Iと大きく変わることは 電力 を意識するようになることです。
一般的には、「計測」「センシング」を行う場合は、扱う信号は微弱で、その信号の出力先も「電気を信号として」扱うため、たいした電流は必要ありません。そのため、電力という概念は存在していても、大抵は個々の部品の許容範囲に入っていて、考慮する必要がありません。
それにたいして、モータを動かしたりする場合は、「電気をエネルギーとして」みます。もちろんそのモータにもよりますが、回路の出力は大きな電圧、電流になります。そのため、計算上は問題なさそうでも、ふつうのオペアンプの増幅回路をモータにつないでも、出力不足に陥ってモータは回りませんし、最悪、オペアンプがこわれてしまいます。
このため、電力を考慮した、電気の扱いが必要となります。
メカトロニクスIIのもう一つの柱はトータルシステムとしての電子回路です。 Iでは、増幅回路なら増幅回路とばらばらの回路で考えていましたが、IIではより応用面がでてきます。Iの回路はパーツとなり、セットでより大きな回路となります。さらに大きな制御システムをつくるため、コンピュータ制御といった面も内容に入ってきます。
メカトロニクスIIでは、まず、電力を扱うために必要な、新たな部品の特性を紹介し、その上で、モータをはじめとする電気→機械の部品であるアクチュエータとそれを動かすための回路について扱います。
そのうえで、よりインテリジェントな機械とするための、電子制御に必要な知識を足していきます。また、制御工学Iで習うはずのラプラス変換を電子回路に適用して、抵抗、コンデンサ、コイルを同列に扱う、便利な計算法とそれらによる回路の特性の調べ方を学びます。
ここまでぜんぶ修めれば、ロボットの中にどんな回路が入っているか、おぼろげながら理解できるようになることを期待しています。
このような内容であるため、 メカトロニクスIの内容の理解は前提 です。
Iの基礎部分だけではなく、ほぼ全域に渡って理解しているものとして使用します(微積の講義で四則演算は前提であるような感じ)。
そのため、Iの内容を理解しがたかったという場合は、IIの内容に進むことはお勧めしません。また、Iのときに理解したつもりだけど忘れた、という場合は大至急復習する必要があります。
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